私の平家物語

平家物語への私見である

2019年1月のブログ記事

  • 祇王

    「現世の栄華は夢の中で夢を見るようで儚いものです。どんなに裕福になり栄えても 何にもなりません」と言う仏御前の言葉は胸に染み込むように深い。 「一緒に往生を願いましょう」と言って祇王、母と自、妹、仏御前の4人は同じところにこもって念仏を唱える。 死期に遅い早いの差はあったが、4人の尼たちはみんな、... 続きをみる

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  • 仏御前

    ある日、粗末な庵に誰かが訪ねてくる。竹の網戸を開けると仏御前であった。 尼の姿になっていたので祇王は驚く。自分を奈落の底へ突き落した本人であったから許せないわけだが、祇王は相手を責めることなく、許すのである。 祇王の心の広さ、優しさは胸を打つものがある。

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  • 祇王

    仏御前に心を奪われた清盛は祇王を邸から追い出してしまう。 けれども清盛はたびたび邸に訪問するように使者を送る。祇王は断るけど母親とじは行くように諭す。 親の命令に背くまいと泣く泣く祇王は清盛の邸に行く。けれども清盛は以前の場所には入れない。下手の座席で踊るように命じる。悔し涙を抑えて祇王は退出する... 続きをみる

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  • 祇王

    平清盛は天下を取って我儘勝手なことをする。誰もそれを止めることはできない。 当時、都で評判の白拍子の祇王が気に入り、自分の妾にする。 3年ほどして都で評判の白拍子の16歳の名手仏が現れると、祇王を追い出してしまう。 祇王の母親には毎月米百石、銭百貫を贈っていたのだが、それもやめてしまう。 実に冷酷... 続きをみる

  • 私の平家物語

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  • 私の平家物語

    さて清盛の父,忠盛もなかなか面白い男である。忠盛が備前の守であるとき、33間の御堂を建て、一千一体の御仏を据え申した。鳥羽上皇は感心して、内裏の清涼殿の昇殿を許された。公卿、殿上人たちはこれをねたんで,忠盛を殺そうとする。 忠盛は大きな鞘巻きを用意して束帯のしたにだらしげにさし、火の薄暗い方に向か... 続きをみる

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  • 私の平家物語

    平清盛のおごり高ぶりはやがて滅びへと向かっていくのだが、ここで面白い逸話がある。 清盛公がまだ安芸守であった時、船旅で大きなスズキが船の中に飛び込んできた。 先導の修験者が「これは熊野権現のご利益です。急いで食べなさい」と申したので 「昔、周の武士の船に白魚が躍りこんだそうだ。これは吉事である」と... 続きをみる

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  • 私の平家物語

    祇園精舎の鐘の音は諸行無常の響きを立てる。おごり高ぶった人も、末長くおごりにふけることはできない。ただ春の夢のように儚いものである。 これは真理であって反駁するものはない。そのとうりでございますと言うしかない。 人生は本当に儚い夢のようなものである。 続きをみる

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  • 私の平家物語

    最近、読み返して見て、若い頃の感じていたイメージとはだいぶ違うのではないかと思った。滅びの文学と思っていたが、死の文学の裏に永遠の命と言うものが隠れていると思ったのである。それが解ってくると安心して読めるようになったのである。 平家滅亡の哀しさ、しかしそれは実在するものとしての哀傷ではなく、ただ悲... 続きをみる

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  • 私の平家物語

    若い頃、平家物語を読んで、いやだなと思った。あまりにも暗すぎる。 無常感はよく解るが、なんだか恐ろしかった。逃げ出したい気分だった。

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