私の平家物語

平家物語への私見である

祇王

仏御前に心を奪われた清盛は祇王を邸から追い出してしまう。
けれども清盛はたびたび邸に訪問するように使者を送る。祇王は断るけど母親とじは行くように諭す。
親の命令に背くまいと泣く泣く祇王は清盛の邸に行く。けれども清盛は以前の場所には入れない。下手の座席で踊るように命じる。悔し涙を抑えて祇王は退出する。
「こうしてこの世に生きているならまた悲しい目に会うだろう」と言って祇王は自ら命を絶とする。母親のとじは、「それは五逆罪に当たるから自殺はやめなさい」と娘を諭す。
祇王は自殺を思いとどまり、21歳で尼になった。妹も19歳で尼になった。母親とじも45歳で尼になり、後世の幸福を願って念仏を唱えた。

祇王

平清盛は天下を取って我儘勝手なことをする。誰もそれを止めることはできない。
当時、都で評判の白拍子の祇王が気に入り、自分の妾にする。
3年ほどして都で評判の白拍子の16歳の名手仏が現れると、祇王を追い出してしまう。
祇王の母親には毎月米百石、銭百貫を贈っていたのだが、それもやめてしまう。
実に冷酷である。踏んだり蹴ったりである。人間のやることではない。
権力の座に就いた者の冷酷さが痛く強く描かれている。


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